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ブラックに教えてもらったこと

 

 

ブラックくんが今朝亡くなりました。

享年22歳でした。

 

先月に胸水を4度ほど抜いた後、もう病院に行く負担をさせずに薬の調整だけでやってみることにしました。

それで結果的に、ブラックを苦しませることになった時はもう謝るしかないのだと覚悟していました。

 

薬の調整が上手くいったのか、呼吸が苦しい様子が無くなり、ブラックは再び立ち上がって歩けるようにまでなりました。

 

ステップを上るほど回復したわけではないけれど、ケージ生活をやめておむつをして家の中を自由に歩けるようにしました。

 

流動食ならよく食べてくれて、自力で排泄もできていました。

 

けれど、脱水が酷く、そう長くは生きられないと感じていました。

 

 

昨夜もブラックのお尻を綺麗にして、ご飯をあげて、自分のベッドで横になりました。

朝方にふと目が覚めると、ブラックが私の脇腹にビッタリとくっついて寝ていました。

 

ブラックは甘えん坊な猫ではなく、常に人と一定の距離をとる子でした。

ブラックの方から人にくっついてくるのは初めてのことです。

驚いたと同時に、ブラックの最期が迫っていることがわかりました。

 

私の腕を差し出すと、それを枕にしてブラックは最期の時を待ちました。

少し呼吸が苦しそうで、私は撫でたり声をかけたり。

何より最期の時を、私の腕の中で迎えようと思ってくれたことがとても嬉しかった。

 

約1か月前にブラックの胸水を抜く決断をしてから、ずっと「これで良かったのか?」と問い続けて来ました。

延命と緩和は違うのだと、正解はなんだったのかとずっと考えていました。

 

その答えを、私は最後にブラックから教えてもらった気がします。

  

 

今頃、お空で90代で急逝された飼い主さんと会っていることでしょう。

 

「どうしたの?遅かったじゃない」

 

そう言われて、尻尾をピンと立てて飼い主さんの元に走るブラックが想像できます。

 

これからはずっと一緒だね。