東日本大震災から今年で10年になります。
福島での惨状は、相変わらず日常生活の中でも思い出され、決して忘れることなどできません。
そして、今も尚残された動物達の為に福島に足を運ばれている方々がいます。誰もができることではないその大変さを思うと、ほんとうに頭が下がります。
思い起こせば、まだ混乱の渦中にある震災から1ヶ月半経った頃、私達は一次避難所と言われる「加須市」「郡山」「会津」を訪れました。
目的は、震災で行方不明になった動物達と飼い主を引き合わせる力になりたかったからです。
東日本大震災は人間の避難が最優先となりました。
その結果、福島をはじめとした被災地では飼い主不明の犬や猫達が徘徊していて、見兼ねたいくつもの動物愛護団体が被災地に入り保護活動を始めました。そして、保護した動物は保護場所と画像をつけて、各団体のホームページに掲載したのです。その数はわかっているだけでも当時500匹以上いました。
しかし、おそらく避難した大半の飼い主はネットを見れるような環境にはない。
「あなたのお家の犬や猫は、こうして保護されて生きていますよ」と飼い主に知らせたい。
私達は、避難している被災者に保護動物のことを知らせることにしました。
ネットに掲載された保護動物達の情報を全て印刷して保護場所ごとにファイリングし、避難者が一番多く集まっている一次避難所に置いて頂きました。
後に、環境省が被災動物を探せるサイトを開設しましたが、震災時はアナログの情報も必要になるのだと思います。
また、ペットと一緒に避難できずに、とても辛い思いをした飼い主がたくさんいたことも忘れることはできません。この悲しい教訓から、ペットの同行避難の制度や環境を確立していく必要があると強く思います。
特に、猫は避難した際に避難先から脱走してしまう危険性がある為、専用の避難場所が必要と考えます。「うめねこ」は猫施設ですので、災害時の猫専用避難施設として利用して貰いたいです。
微力ではありますが、今後も自分たちができることを考え続けていきます。
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